--ツミビト--月蝶の舞う夜に
一バン!!!!
それは一瞬だった。
椎名の目の前にいた血まみれ少女は再び地面に倒れた。
そして椎名が右手で持っていた拳銃からは煙が出ていた。
椎名 純一
『…お…俺…俺は……。
分かっている。自分のしたことが。
一あの時、椎名は反射的に腰から拳銃を出して少女に発砲した。
そして弾は少女の頭を貫いた。そのまま少女が倒れたのだ。
椎名の手から拳銃が落ちた。
椎名 純一
『俺は…人を殺したのか?人を殺してしまったのか!?
自分に行いを考えた。理性が無い相手とは言え少女に発砲して殺してしまった。
椎名 純一
『う…うわぁぁぁ!!
椎名は頭を抑えて地面に伏せる、そんな椎名に椿は近寄った。
六十院 椿
『人殺しでは…ありません。「成虫」となった者は人間は無い…貴方に批はありません。
強打した右手を椿は抑えていた。異常な力で木材をぶつけられたので物を持つのも辛いみたいだ。
椎名 純一
『…でも、…彼女を助けられたかも…。
六十院 椿
『無理です。
椎名の意見を椿はばっさりと切り捨てた。
六十院 椿
『1度でも「蝶」なった者は死ぬまで「蝶」のまま…変われないんですよ。
椎名 純一
『…そんな…。
すると二人の周りに封花隊の人間が集まり出した。