制言師は語らない
「では、あなたの名前を言って」
「カーン・ライディ」
「よろしい。では、カーン・ライディよ、あなたは何を望む」
「えーと、明日の剣技大会の対戦相手かな?」
じっと彼女は僕の顔を見つめて、そして、溜め息をついた。
「あのねぇ、明日の対戦表は貰ってるんでしょう」
「うん、ここに・・・」
「なら必要ないじゃない」
「あ、えーと、対戦する相手の名前はわかってるんだけど、どんな人なのかなって・・・」
どうも、彼女に正面から見つめられると言葉足らずになってしまう。
「あのねぇ、このあたしを誰だと思ってるのよ」
「フォウはフォウでしょ」
「あたしの名はフォーフールズ・イクスォール。希代の制言師イクスォールの孫なのよ」
「言われなくても知ってるよ」
「知ってるならなおさらよ。あたしは制言師なの。占い師でも、まして、探偵でもないのよ。カーンの頼みだからってわざわざ聞いてあげてるってのに、対戦相手がどんな人なのかですって?そんなの自分で調べなさいよ」
「じゃあ、いったい何を占ってくれるっていうんだい?」
「そうね、やり甲斐がありそうなのは、試合の結果かな」
「それって、当たるの?」
「カーン・ライディ」
「よろしい。では、カーン・ライディよ、あなたは何を望む」
「えーと、明日の剣技大会の対戦相手かな?」
じっと彼女は僕の顔を見つめて、そして、溜め息をついた。
「あのねぇ、明日の対戦表は貰ってるんでしょう」
「うん、ここに・・・」
「なら必要ないじゃない」
「あ、えーと、対戦する相手の名前はわかってるんだけど、どんな人なのかなって・・・」
どうも、彼女に正面から見つめられると言葉足らずになってしまう。
「あのねぇ、このあたしを誰だと思ってるのよ」
「フォウはフォウでしょ」
「あたしの名はフォーフールズ・イクスォール。希代の制言師イクスォールの孫なのよ」
「言われなくても知ってるよ」
「知ってるならなおさらよ。あたしは制言師なの。占い師でも、まして、探偵でもないのよ。カーンの頼みだからってわざわざ聞いてあげてるってのに、対戦相手がどんな人なのかですって?そんなの自分で調べなさいよ」
「じゃあ、いったい何を占ってくれるっていうんだい?」
「そうね、やり甲斐がありそうなのは、試合の結果かな」
「それって、当たるの?」