SICK&TIRED
「あ、あれかわいい!!」
あみは早速別のショップの店頭のマネキンが着ているシャツワンピに飛びついていった
アタシも後からついていく
そのショップの服は本当にかわいくて、アタシもそこにある白いフードつきのモコモコしたブルゾンを手にとって鏡の前であわせてみたりしていた
「それ、かわいいね」
いつの間にか後ろに来ていたあみが鏡をのぞいて言った
「うん、かわいい、これにデニムのショートパンツあわせたい」
「あ、それに去年色違いで買ったムートンのブーツ履くと絶対かわいい!」
アタシははっとしたようにあみを見るとうんうんとうなずいた
「よし、それにしよ!」
あみはそういうとアタシの手からそのブルゾンを取った
自分が持っていたシャツワンピも一緒にレジへと行く
「買うの?」
「うん」
「ブルゾンも?」
「うん」
「でもアタシ、お金ないんだけど」
あみがフフッて笑う
?????
別々の紙袋に入れてもらうとあみがお金を支払った
「ありがとうございましたー」
店員にお見送りされてショップを出ると、あみにブルゾンの入った紙袋を手渡された
「ねえ、忘れてない??」
「何を?」
アタシはあみの手からそれを受け取って聞いた
「今日、さきちゃん誕生日だよ?おめでとう」