SICK&TIRED
アタシは自分が不幸だと思ってた
アタシばっかり傷ついて
幸せなんてどこにもなくて
誰にも必要とされてなくて
誰の目にもとまらなくて
なんて悲劇のヒロインなんだろうって
なんてかわいそうなんだろうアタシって
アタシががまんしていればいいんだって
どうせアタシなんて
アタシなんか
目の縁にとどまっていた涙が、後から出てきた涙に押されて零れ落ちた
「変かな?」
あみが言う
「変だよ」
アタシは即答した
そして付け加える
「アタシよりおねえちゃんみたいだもん」
あみはいかにもって感じで何度もうなずくと「うん、アタシの方が大人だね」なんて偉そうに背もたれにもたれて言った