SICK&TIRED



背の高いとうまくんはアタシの頭のてっぺんにあごを置いて、アタシが落ち着くまで背中を撫でてくれていた

まこととのいい出来事も悪い出来事も、思い出にする時間



「そろそろ落ち着いてくれない?」



アタシは涙を彼のシャツにおしつけると顔をあげてそう言った彼の顔色を確認した


「今、俺の服で顔拭いた?」


見下ろす彼の目が細められて、アタシはちょっと笑う


「落ち着いた?」

「うん、落ち着いた」

「じゃあ……」


って前置きのあと、重なる唇

背中にまわされた腕に力が少し入って、体が密着した

アタシもとうまくんに腕をまわしてしがみつく


何度も息継ぎをして、何度もキスをして、


変な表現だけど


飽きなくて

もっとずっと触れたくて


もだえるほど甘い波が全身を襲う

もっと、いっぱい、キスして


って思いがよぎった時、ふと唇が離れて目をのぞきこまれた


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