SICK&TIRED



今のアタシ達のまわりの空気の色は何色なんだろう

もう過ぎていく電車の音も、大通りを走る大型トラックの騒々しい音も

全部が恋の色に染まったみたい




このままじゃいつまでたっても家に到着しなさそう

でも到着しなくてもいいかも




こうして二人で過ごす時間が好き




うん

図書館で一緒にすごした時間みたいに



甘くて

触れられない距離がはがゆくて



並んで歩く足音を重ねて

つないだ手を引き寄せて

とうまの腕にしがみついて



一緒の時間を、これ以上ないってくらいに重ねたい




きっと、アタシが疲れるまで歩こうって思ってくれてるんだろうけど

アタシはとうまといれば疲れないかも



疲れるどころか

もっとずっと一緒にこうしていたいとすら思っちゃう



横を流れる電車のスピードに抗って、アタシはわざとゆっくり歩いた











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