SICK&TIRED



「あみと、待ち合わせ?」

改札を出ると近づいていく

微笑み返さない彼の顔をのぞいてたずねても答えないから、沈黙になる



「ごめん・・・・俺、余計なこと言った」



いつも単刀直入だから

困ってしまう


「挑発にのって、あんな煽ること言って

・・・・・・殴られんの

さきちゃんだってこと

あとから気づいて

大丈夫だった?」



「そのためにわざわざ?

別にいいのに・・・・・・」


アタシのセリフにとうまくんの目がとまどったように揺れた


「大丈夫だよ、心配してくれてありがとう、じゃあね」


かばんを持ち直して一歩踏み出した

忘れていたふくらはぎに激痛を感じて一瞬からだがぎゅっとなる


「俺、思うんだけど」


アタシを行かせないように言った言葉だとわかっているのに、立ち止まってしまった

無視して行けばいいだけなのに

そんな弱いアタシの横顔にとうまくんの視線が惜しげもなく注がれて



「そんな暴力ふるうような男とは別れたら??」


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