SICK&TIRED
そして身を焦がして溶かすようなキス
そのまま手が首筋を滑っていって、すっかりボタンがはずされていたシャツを肩からずらしていった
二の腕に残るきつくつかまれたあと
わきばらが赤く腫れているし、今は見えないけど、背中だってかなりアザになっているはず
視線をアタシの体に落とした彼は、自分のことではないのに痛そうに顔を歪めた
アタシの背中に手を添えると体をそらすように動かされて、とうまくんの唇が鎖骨と胸の間あたりに押し付けられた
「二度とアイツに触れさせない」
そうなれたら、どれだけいいんだろ
そうなりたい
心から、そう思う
「好き」
アタシの耳元で呪文のようにそういって、ぺろりと舐められた
くすぐったくて首をすくめる
「さきの事が」
首筋を舌が伝っていく
「好き」
そのまま唇が鎖骨から胸元へと這っていった
「好きだ」