SICK&TIRED
大学に入ると、キャンパスライフを余すところなく楽しむために親睦会と題されたコンパだったり、歓迎会と称されたコンパだったり、単純にコンパだったり
とにかく合コンだらけで、あみとであったのもその内の一つだった
友人たちがやたらと気合を入れまくってた女子高生とのコンパ
俺は別に制服フェチでもロリコンでも年下好きでもなかったから、女子高生だからといって燃えるたちではなかったけれど
「ファミレスで一番おいしいのはハンバーグ」
俺がそういうと友人が「また言ってるよ、他にもおいしいのがあるから」と揶揄する
「それでも一番はハンバーグだよ」
あみが笑いながらそう言ったのが最初
「そんで飲み物は爽健美茶に決まってんだよ」
そう発した俺の言葉にあみは目を丸くして自分の飲んでいるコップをまじまじと見つめた
「一緒だ」
物を見る視点が一緒だったり、発言する内容がかぶったり、似通ったところがたくさんあったのが親しくなったきっかけ
一緒にいて疲れない
笑いあえる
わかりあえる
そういう相手の近くにいるのは楽で、すごく自然だった
よく一緒に過ごしていて、どちらかが告白したわけではないけれど、あみと付き合っていると意識したのは季節が暑くなりはじめた頃だった