鈍感あのコin男子校ッ?!

 朝食が終わり、あたし達は学校へ行く。

 
 …大変なのは、校門に入った瞬間。



「唯奈チャンだ!」

「唯奈チャン───!」

「俺と付き合って!」

「俺、唯奈チャンノこと好きなんだけど!」

「「「「唯奈チャン!!」」」」




 なっ、何?!?!



「かけるっ…」


「どしたの?ゆいゆい」

「なんっか…男子が…」

「ん~?」



 あたしは翔のもとへ走った。



「どしたの?」


 翔はいつもみたいに笑ってあたしに聞いてくる。


「何か男子がっ…」

「とりあえず、行こっか」

「う、ん…」


 あたしは翔の横にぴったりくっついてまた校門をくぐった。



「「「「唯奈チャン!」」」」



「うわっ、何だこれ」

「わかんない…」

「ゆいゆい、何もされてない?」

「うん…」



 何?!これ!


 
 あたし、大ピンチ?!


 
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