氷雪花
「・・・待て」


「何?」

ふふっ


白愛は、ワザと笑った


「お前・・・何を抱えている


お前は、見たことも無いような、悲しい瞳をしている・・・」


お人よしね・・・



貴方達、表の世界の住人は私のような思いをしたことは誰一人いない



そう、私が体験したあの残酷な夜をね・・・


「可笑しな人ね・・・

別に私に何があろうと、貴方達には関係ないじゃない?

それに、何を言おうと私は言わないわ


・・・貴方達を信じない限り・・・ね」


「つまり、僕達を君が信じたら教えてくれるの?」


「まぁ・・・ね

でも、私は貴方達といる気は無いよ?」


だって、貴方達といたら目立つじゃない



「無理だ


お前は今日から、「Moon Light」の姫君だからな」



ハァッ!?


こればかりは、他の人たちも驚いたみたいだった


まぁ、当然よね


姫君をそう簡単に決めちゃったんだから




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