謎の財布
拾いました
夕暮れどき
会社帰りの俺は
トボトボと下を向いて歩いていた
ん?
あっ!
目の前に札入れが落ちている
足が止まった
一瞬迷ったが、
人の気配もなかったので、
ゆっくり腰を屈めると
くたびれた背広の内ポケットにソレを素早く入れた。
アパートに着くまで、心臓の爆音が鼻から漏れてきそうで、息が苦しかった。
緊張から解放されると
(交番へ)
という三文字もスッと消えていた。
真新しい札入れの中には、1万円札がピン札で5枚入っているだけだった。
きっと金のない俺のために神様が、プレゼントをしてくれたんだ。
(ナ!わけないよな)
すぐに使う気にもなれずソレをテレビの上に置いた。
会社帰りの俺は
トボトボと下を向いて歩いていた
ん?
あっ!
目の前に札入れが落ちている
足が止まった
一瞬迷ったが、
人の気配もなかったので、
ゆっくり腰を屈めると
くたびれた背広の内ポケットにソレを素早く入れた。
アパートに着くまで、心臓の爆音が鼻から漏れてきそうで、息が苦しかった。
緊張から解放されると
(交番へ)
という三文字もスッと消えていた。
真新しい札入れの中には、1万円札がピン札で5枚入っているだけだった。
きっと金のない俺のために神様が、プレゼントをしてくれたんだ。
(ナ!わけないよな)
すぐに使う気にもなれずソレをテレビの上に置いた。