花には水を
誰もいなくなってしまった病室は、とても静かで…。
真っ白い天井を見上げるの、漠々とした不安が胸に募った。
私、少しずつ変わっていると思う。
前は、してもらって当たり前だった気がする。
誰かに助けてもらう、誰かに何かをしてもらう、それを拒む意味を見つけられなかった。
だけど、聖夜兄に心配をかけたこと。
無駄なお金を使わせてしまったこと。
…その全部がなんだか申し訳なくて。
胸に残るような、罪悪感があって。
「周りの人が…優しすぎるよ…」
今までと、今では感じ方が違うから。
気付かなかった。
聖夜兄の優しさや、瑞穂の優しさや、それと…連への気持ち。
連…。