花には水を
「すっげぇー爽やかだったなー。顔も格好良かったな。ほんとに友達か?」
「友達だよ。で、何で来たとか言ってた?」
私の質問に聖夜兄は、
「そりゃ、見舞いだろ」
とキョトンとした顔で言った。
そ、そうだけど…。
でも、見舞いになんて来なくても全然いいだろうに。
たいしたことじゃないし…。
「お、そういえば熱下がったんだな」
いつの間にか額には聖夜兄の手が当たっていた。
「私、熱で倒れたの?」
「ああ、初め此処に来たときは40度近くあったんだ。目覚ましで起きて焦ってたら、灯が部屋の前で真っ赤な顔で倒れてたからマジで焦った。」
そ、そうだったんだ。
だから起きたとき点滴してたんだ。
「あ、そうだ。んで、もう一人」
もう一人?