花には水を
星夜兄は不思議そうな顔をして、私の顔をみる。
「あれ?話してたじゃん?茶髪で、赤メッシュの男の子だよ」
・・・話をしてた?
茶髪・・・?
・・・あ、もしかして。
「あー、あの人には送ってもらっただけだよ」
多分星夜兄が考えてるような事じゃない。
ほんと、この人の頭にはそういう事しかないんだろうか?
「何で送ってもらう?」
更に不思議そうな声を出す星夜兄。
「彼とぶつかってコンタクト無くしたから、送ってもらったの。あ・・美味しい」
湯気のたっている美味しそうなカレーを目の前に、おあずけなんて耐えらんないわ。
ぱくっと一口口に入れると、ぴりっとした辛さが口いっぱいに広がった。