花には水を





立花灯。


彼女の存在が俺の中で大きくなって…。




驚かせたい。



笑わせたい。




彼女の表情を変えたい。




そんな感情が俺の中でだんだんと大きくなっていく。




この気持ちは好奇心なんだろうか?



でも、俺は確実に彼女に惹かれていたんだと思う。





彼女を送り届けてから、帰るまで俺はずっとそんな事を考えていた。





「ただいま」



「あ、おかえり」



玄関を開け、軽く言葉を交わすとローファーに手をかける。




そんな俺にキッチンの方から顔を覗かせた母さんは嬉しそうに笑っていた。




「なあに、今日は声がやけに素直」



「…何いってんの?別に、いつもどおりだろ」



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