花には水を


何いってんの?こいつら。



「別に、おまえらに言うような事じゃねぇだろ。」



俺がそう言っても、彼らは聞こうとせず興味深々というような笑顔を向けたまま。




「けちんなよ!どうせ遊びなんだろうけどさ、よくこくったな!お前勇者じゃん」




「だな!つか、あの人も女なんだ。かっこいい奴にはすぐに落ちるとことかさ」





「じゃー俺でもいけんじゃね!?」



「無理だろーお前にはさ!」





大声で笑って彼らは言うと、俺の答えを待つように話すのを止めた。



もう、何が起こってるとか何があったのかとか気になんてならなかったけど。



どうしても許せないのは灯を馬鹿にしたように笑う事だ。






“ あの人も女だったんだ。 ”



なんて、お前らに灯の何が分かんの?


何をしってんの?




知ろうともしてないくせに。




分かろうともしないくせに。



彼女を笑いにするのはどうしても、許せるものじゃなかった。





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