花には水を
此処から
連は私にそこまでいうと、ひと呼吸置いて私の顔をみた。
「…言い訳に聞こえるかもしれないけど…。俺の頭から、灯がいなくなった事は無かった。」
大きな風が吹いて、私の長い髪が揺れる向こう側では連の髪も揺れていた。
「…うん」
小さくそう返した私の頭には連の話がペースを遅れて廻っている。
「ごめん、急にこんな事言われても簡単にはできないよな。」
違う。
そうじゃないよ。
連。
連は私を騙していたわけじゃない。
連のあのときの言葉に、私は嘘じゃないって思えた。
連を信じる事ができた。
そして、連の話を聞いて気持ちを知って。
連をしんじるって思えた。