花には水を
「もう、ばかでいい…ってあーもう、俺おかしい…。灯の顔みた瞬間から、すげぇいとおしかったけど。今はもっともっと、そう感じてる。」
「またそんな事…ほんとばか」
嬉しいのに、素直じゃない。
自分が嫌だけど、それでも愛おしい彼を私はもうはなしたくなくて。
抱きしめられてた体。
そっと手を動かして触れた連の背中。
伝わるぬくもり。
触れていたかった。
触れてみたかった。
この数日の間に何度思っただろう。
「灯?」
連の声、聞きたかった。
「連」
名前を呼ぶとそっと離れた体。
そして、ん?と優しい瞳を向ける連。