花には水を
両ポケットに手をつっこんで、はぁと小さくため息を零す。
「・・・何がしたいのかなんて・・まだわかんないよ」
決められないよ。
人生まだ、先が長いんだから。
私は眉をひそめ黒い髪を耳にかけた。
げた箱の前に、差し掛かった時後から私を呼ぶ声が聞こえた。
想像はつく。
というより、こいつしか考えられないのだが。
「おっはよう」
隣にくるなり、うざいぐらい近くで話かけるそいつの顔を押しのける。
「隣にくんな、馬鹿になるじゃん」
「んな事言うなって!中学からの好じゃん」