花には水を
それによくみたら、シューズの色黄色じゃん。
完璧1年じゃないか。
「そうっすか!あー、良かった」
ほっとした表情で顔を緩ませる。
その顔はやはりまだ幼い。
「心配させて、すいませんでした。では、これで」
ペコっと頭を下げると、無表情でこちらを見つめる瑞穂の腕を掴んであるきだした。
え?と声を出し、通り過ぎる私を見る彼。
と、突如腕を掴まれた。
「待ってよ、立花先輩」
・・なんで、こいつが私の名前を知ってるんだろう。
不審者でも見るかのような目で睨む。
「名前・・・なんで?」