花には水を
なんとなく話ずらくなった私は、そのまま瑞穂と会話することなく教室へ向かう。
そんな気まずい沈黙を破るように瑞穂は、笑いながら私の頭を撫でた。
「灯、力あんまねぇーな。ちゃんと食わなきゃ力でねぇーぞ?」
子供みたいに扱われて、少し恥ずかしくて。
赤くなった頬を下で隠して、うるさいと言う。
そんな私を瑞穂は、また笑って。
彼は私の頭から手を離した。
瑞穂は・・・すごくいい奴。
すごく、優しい奴。