花には水を




なんてやつ。




一応先輩なんですけど。



「いい加減にして・・・「はい、先輩ダッシュ」





は?



怒りを込めるように出した言葉を木立連が遮った。





かと思うと、腕を掴まれ引っ張られた。




もつれる足。





「え、ちょ!」




足を立て直すので精一杯で、彼に文句も言えないまま彼の背中を追いかけるように走らされる。





むかつく背中。




掴まれた腕が、そこだけ熱を帯びる。





「離して、行かないって言ってるじゃん!」




なんど抵抗しても離れる気配を見せない木立連の手。






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