花には水を
「なんでそんな、安心した顔するんですか?」
別に意味はないけど・・・。
でも、なんか安心したっていうか・・。
「まあ、その後色々調べましたけど」
「は?」
「こんなに、簡単に見ず知らずの男について行く女の人なんてそうそういないっすからね。情報通の友達から、色々教えて頂きました」
ちょ、それってまずいんじゃない?
「立花って言っただけで、そいつ驚いてましたよ。『立花灯と話したのか!?』ってね」
なにそれ。
ちょっと、気分悪い。
私は黙って、話を聞いていた。
「先輩、意外と恐れられてるんですね」
ハハと軽く笑って、私をみる木立連。
ま、たしかに原因は私だけど。
ここまで言われる筋合いないし。