花には水を



なんで、木立連はこんなにも私の心を乱すのだろう。





掻き乱して、優しく触れて・・。





どうすればいいのか私にはわからない。




「・・・もういいでしょ?帰る」



立ち上がり、すっと彼の横を通り抜ける。




さっきは、止めた木立連だったけど今は黙ってコーヒーを飲んでいる。





むかつく・・。




なんで、あんなに余裕そうなの?





私ばっかり、焦ってて動揺なんてして余裕なんてなくて・・・馬鹿みたいじゃん。





喫茶店のドアを開け、私は久々に感じたような外の空気に触れた。





店内とは違う、肌寒い空気。




冬のにおい。








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