花には水を
私は手に持っていたシャーペンを置き、その小さな紙を開く。
そこには瑞穂の字で 大丈夫か? と書かれていた。
ちらっとこっちを向いて、心配そうな顔を浮かべている瑞穂。
私は、クスっと笑って へーき と言ってみせた。
瑞穂はすごくいい奴。
何で、私なんかといつも一緒にいるんだろうと思うけど・・・。
瑞穂が居てくれて良かったって思ってる。
小さい頃から、一人が好きだったし、性格も冷えてたし・・・友達なんて一人もいなかった。
別に、いらないっ思ってた。
けど、瑞穂と会ってから今まで張りつめていた糸が切れて誰かの温もりに触れる事ができた。