花には水を
他人の心がこんなにも暖かい事を知れた。
甘える意味も知ったし、甘えられる意味も知った。
私は今恵まれてると、そう思う―――――
3時間目の終了のチャイムが学校に響く。
「きりーつ、礼」
号令がかけ終わった途端がやがやと教室が騒がしくなった。
コトンと教科書とノートを机に立てる私に、瑞穂が声をかけてきた。
「・・・・んーなんか、いつもと違うような気が」
「そんな事ない、目の錯覚じゃない?瑞穂、きっと疲れてるんだよ」
「そっか?」
本当は、まだズキズキと心が痛い。