彼女は俺にゾッコンです
先輩が好きです
「根本…」
は!?マジかよ!!
人ごみの中、聞こえてきたのは椙本先輩の声。
俺は辺りを見回した。
どこから聞こえてきたのか判らない。
でも確かに聞こえた椙本先輩の声。
「そーちゃん」
レイラに肩を叩かれ反射的に振り向く。
そしてレイラにキスされた。
しかもその時に椙本先輩を見つけた。
目が合った。
しまった、と思った。
…しまった?
俺等は付き合っているのだからキスするのは当たり前のこと。
なのに何故“しまった”と思う必要がある?
わからない。