ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
その夜、私は由佳里と会社近くの居酒屋さんへ行った。

由佳里はカシスウーロン、私は生ビールの中ジョッキで「お疲れ〜」と言いながら互いのグラスをカチンと合わせた。

私がゴクゴクと喉を鳴らしながらジョッキの3分の1程のビールを喉に流し込み、「プハアー、効くー」と言うと、由佳里がプッと吹いた。

「何よ?」

「いつもながら、ノアの飲み方ってオヤジ臭いと思ってさ」

「悪い?」

「ううん、いいと思うよ。顔はすっごい綺麗なのにビールをオヤジみたいに飲む、そのギャップがあたしは好き」

「褒められた気がしないなあ…」

「好きとは言ったけど、褒めてはいないよ」

「そっか。アハハ」

由佳里は一年先輩だけど、二人はすごく気が合い、こんなふうにタメ口で話す関係なんだよね。
< 10 / 210 >

この作品をシェア

pagetop