ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
騒がしい鳥の声で私は目を覚ました。

今日はやけに鳥が多いなあ。

それにしても、この抱き枕は温かくて気持ちいいわあ。思わずほお擦りしたりして…

私は抱き枕をギュウッと抱き絞めた。

ホーホケキョ

「え? ウグイス?」

アパートの傍にウグイスっていたの?

「やあ、おはよう」

「ひゃっ」

突然、耳元で男の人の声がして、びっくりして顔を上げたら、阿部さんの顔が目の前にあった。

「あ、阿部さん!?」

慌てて抱き枕と間違えた阿部さんの体から離れようとしたら、阿部さんにガッチリ抱き絞められてしまった。

「ちょっと、放してください」

「嫌だね。仕返しだ」

「な、何の仕返しですか?」

「俺を眠れなくしてくれた事への仕返し」

そうか…

ここは阿部さん、じゃなくて慎司さんの実家で、昨夜は慎司さんのベッドで寝たんだった…
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