ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
「そうか。それなら…」

「ちょっと待って!」

ダメよ、ダメダメ。

うっかり『はい』って言っちゃったけど、このまま話が進んだら、私はみんなを裏切る事になる。

「慎司さん、話が急過ぎます。プロポーズもまだなのに…」

「それはもう言ったろ?」

「何て?」

「え? 嘘から…」

「ちょ、ちょっと!」

私は慌てて慎司さんの口を手で塞いだ。

「な、なんだよ?」

私は慎司さんの耳に口を寄せ、みんなには聞こえないように小声で聞いてみた。

『嘘から出た真にしよう、ってやつ?』

「そうだよ」

「そういう意味とは思わなかったもん」

「他にどんな意味があるんだよ?」

「それは…まあ、そうだけど」

「何だったら違うプロポーズを今しようか?」

「それはいい。まだいいよ…」



「あなた達、どうなってるの?」
< 177 / 210 >

この作品をシェア

pagetop