ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
私と慎司さんが揉めていたら、お母さんが呆れたように言った。

すると、「結婚します!」と慎司さんは言い、「まだ、しません!」と私は言った。

「望愛…」

『どうしたんだよ?』という顔で私を見る慎司さんに、「ごめんなさい」と言って私は下を向いた。


「阿部さん」

「はい」

「すまんが、もう少し私の娘と話し合いが必要なようだね?」

「そうですね。すみませんでした」

力無く答える慎司さんに、私は『ごめんなさい』と、心の中で何度も何度も詫びていた。



「そろそろご飯の支度をしなくちゃ。望愛、手伝ってくれる?」

「え? あ、はい」

慎司さんをチラッと見たら、慎司さんは『行っておいで』という感じに小さく頷いた。
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