ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
「待って!」

私は咄嗟に立ち上がると、慎司さんの背中に抱き着いた。

「望愛?」

「好きよ。信じて? 私は慎司さんの事、本気で愛してるの!」

「だったら、なぜ…」

「振り向かないで!」

慎司さんが振り向きそうにしたので、そうさせないようにギュッと腕に力を込めた。

「そのまま聞いてほしいの。お願い…」

「ああ、分かったよ」

私は慎司さんにあの事を打ち明ける決意をし、ハァと息をひとつ吐いた。


「私は、男の人が恐いの。男の人に触られるのが、嫌で嫌で仕方なかった。私がそうなったのは、中3の時のある出来事からなの」

私は今でも夢を見てうなされるあの日の出来事を、慎司さんに話し始めた。
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