ツンデレ美女の恋愛事情～新・素敵すぎる上司～

「だってさ、阿部さんからあんな言われ方したのに、佐久間さんは全く動揺しないんだもんなあ。俺じゃ無理だな」

それって、どういう事？

「あんな言われ方、って…？」

「さっき、みんなの前でさ…」

「阿部課長が何か言ったんですか？」

「へ？ もしかして佐久間さん、聞いてなかった、とか？」

「はい、ちょっと考え事をしてたもので…」

「マジ？ なんだ、そうかあ。でも、それはそれで、やっぱりいい度胸してるよね…」

阿部課長は私の事、何て言ったんだろう…
知らない方がよさそうだけど、やっばり気になるなあ。

「あの…、阿部課長は何て言ったんですか？」

「え？ 知りたい？」

「はい」

「ん……俺が言ったんじゃないからね？」

「分かってます」

「えっとね、『こんなド素人を寄越されても困る』みたいな？」

「……ああ、そうなんですか……」