ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
「商品知識は営業の基本だからな。こんな事で悲鳴を上げるようじゃ使い物にならん。分かったか?」

「はーい…」

この、鬼! 人でなし!


「阿部さんはああ言ってたけどさ、全部覚えるなんて無理だから。深刻になる事ないよ」

阿部さんがどこかへ行くと、すぐに杉下さんが私に声を掛けた。

「そうですよね? 阿部さんったら、私が知らないのをいいことに…。すっごい意地悪」

「ま、うちの商品が全部頭に入ってるなんて人は、営業部の中でも阿部さんぐらいなもんだよ」

「え? 阿部さんは全部覚えてるんですか?」

「うん。それもただ覚えてるだけじゃなく、仕様にも詳しいんだ。下手したら商品開発の連中より詳しいかもね」

「嘘でしょう?」

「いや、ほんと。あの人は化けもんだよ」

信じられない…
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