ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
「え? ああ、あんたよくパッと話題を切り替えられるわね? あたしは着いてくのが大変だよ…」

「ごめん。そんなつもりはないんだけどなあ…」

「みんなもだけど、あたしもあんたが羨ましいよ」

「え、なんで?」

「だってさ、毎日朝から晩まで阿部さんと一緒なんでしょう?」

「ああ、そういう事かあ」

「ねえ、阿部さんの事、素敵だと思わないの?」

由佳里が真剣な目で私を見据えて言った。

「特に素敵とは思わない、かなあ…」

「どうしてよ? 誰がどう見てもハンサムでしょ? 阿部さんは…」

由佳里はまるで理解不能といった顔で、私に詰め寄って来る。

「確かに阿部さんの顔は綺麗だし、凛々しいなとは思うけど…」

「あんたの好みじゃない、って事?」

「好みなんてないよ」
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