ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
「勝手に想像して笑うな」

「ごめんなさい…」

「俺がお得意様に酒が飲めないと嘘をつくのは、接待が嫌いだからだ」

それを聞いて、私はちょっと驚いた。だって、営業と言えば接待は当たり前、と思っていたから。

「変わってるかもしれないが、俺は営業は昼間に素面(しらふ)でやると決めているんだ」

「そうなんですか? でも、それで営業に支障はないんですか?」

「ない、と俺は思ってる。接待なしでも営業は十分できるよ。接待しなければ契約してくれないお客様は、長い目で見れば良いお得意様にはならない、というのが俺の持論だ」

「そうですか。じゃあ、私もこれからはそうします」

「うん、その方が無難だと思うよ。特に君の場合は」
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