ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
「受付、ですか…」

受付という業務は、たぶん秘書に次いで私の苦手とする所だと思う。

受付カウンターで、一日中お客様に笑顔で接するなんて、私には到底堪えられないお仕事に思えた。

「まあ、営業という選択肢も、あるにはあるがね…」

なかなか返事をしない私に業を煮やしたのか、部長は呟やくようにそう言った。

営業か…

私には営業をやる自信は全くなかった。もちろん経験もない。
接客では、私の苦手な営業スマイルが必要な場面はよくあるだろう。

でも、受付のように一日中という事はないんじゃないか。
それと、営業は実力の世界だと思う。そこで修行を積み、実力で男をも凌ぐ事が出来たら、さぞや愉快だろうなと思った。

という事から、「部長、営業をやらせてください」と、私は部長の目を見てキッパリとそう言った。
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