ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
「部長、この度の失敗は新たな契約を二人で取り付ける事で穴埋めしたいと思います。ではそういう事で、失礼します!」

そう言って阿部さんは立ち上がった。

「あ、ああ、そうだな。そうしてくれ」

本来温厚な部長は、阿部さんの剣幕に圧倒されちゃったみたい。

「佐久間君、行くぞ」

「でも…」

「いいから、来い」

「ちょ、ちょっと…」

私は阿部さんに強引に手を引かれ、応接室を後にした。

「阿部さん、私が悪いんですから、ちゃんと部長に説明しないと…」

「いいんだよ、あれで。飯でも食いながら話をしよう?」

「はあ…」

私達はそのまま会社を出て、近くの洋食屋さんへ入った。
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