ツンデレ美女の恋愛事情～新・素敵すぎる上司～

「予定？ ん…あるような、ないような…」

「どっちなのよ？」

「ちょっと、微妙？」


実は、今度の大型連休に実家に帰って来るようにと、お母さんからメールが来ていた。

高校の卒業と同時に実家を出て一人暮らしを始め、それ以降あまり実家に帰っていなかった。

実家に帰るのは年に１回程度。それもなるべく親戚や知人に合わないように、お盆と正月は帰らないようにしていた。

前回帰ったのは去年のやはり大型連休の時だから、ちょうど１年ぶりという事になる。

でも、あまり帰りたいと思えなくて、まだお母さんに返事をしていなかった。


「今度の連休にさあ、何か仕掛けたいよねえ、阿部さんに」

「仕掛けるって、どんな？」

「例えば、一緒に旅行に行くとか…」

「いきなりそんなの無理だよ…」

「だよね。でも、なんかもったいないなあ」


と、由佳里は言っていた。
もしかすると、由佳里には予知能力があるのかもしれない…