ツンデレ美女の恋愛事情～新・素敵すぎる上司～

「しかしね…君に営業が務まるのかねえ」

「ゴホン、ゴホン」

また課長が止めたけど、今度はパワハラまがいの事を部長は言い出した。

何なのよ、このクソオヤジ！

と腹は立ったけど、大人な私はグッと怒りを抑え、平静を装った。

「私は営業の経験はありませんし、正直言ってやり遂げられるかは分かりません。でも、せっかく頂ける機会ですから、全力でチャレンジしたいのです。
お願いします。私を営業部へ配属してください」

私はそう言って、本当は嫌なんだけど、部長に向かって深々と頭を下げた。

「まあまあ、分かったから頭を上げてくれたまえ」

「では、営業という事でよろしいのですね？」

「まあ、その、なんだ。今すぐ結論を出さんでもいいんじゃないか。じっくり考えてみたまえ。鏡でも見ながら…」

それを聞いた課長は、咳ばらいどころか激しく咳き込んでしまった。