ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
「とにかく、『嘘から出た真(まこと)』って事もあるんだから、チャンスと思ってがんばりなよ」

と、由佳里からはっぱをかけられた。



そして、いよいよ大型連休の初日を迎えた。

阿部さんが私のアパートまで迎えに来てくれる事になっていて、間もなく約束の時刻になろうとしている。

道路の渋滞をなるべく避けるため、夜明け前のまだ外は真っ暗な早朝。

仕度はすっかり出来ているけど、結局は一睡も出来なかった。

配達されたばかりの新聞を眺めていると、携帯がメロディを奏でた。それは私のお気に入りの曲で、密かに阿部さん専用に設定した着うただ。

「はい?」

『今着いたよ』

「はーい」

2個のボストンバッグを手に提げ、戸締まりをしてアパートを出た。

いよいよだわ…
何だか急に緊張してきた。
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