ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~
「課長、大丈夫ですか?」

私は苦しそうに咳き込む課長が気の毒になり、そう声を掛けた。

「君、どうしたのかね?」

当の部長までそんな事を言っていた。
アンタのせいでしょうが。何が『鏡を見ながら』よ!

自分のセクハラ・パワハラ発言に気付けってえの。

この色ボケオヤジ!

と言いたいのは我慢して、私はキッパリと言った。

「いいえ、迷いはありません。営業部へお願いします」と。

部長が情けない表情で課長を見ると、課長は静かに首を横に振った。

その意味が、『もう諦めなさい』なのか、『余計な事は言わないでください』なのかは分からないけど、部長は拗ねた子供のように、「分かったよ…」と言った。
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