愛しきキミヘ
課長はまるで希美の保護者のような言い方をする。

それがやっぱり気に入らなかった。



「悪いな巧。」

「いいよ。
そのかわりちゃんと後から説明しろよ。」



課長も巧も出ていって、2人になった。

そこにいたのは、2人で食事した時の希美だった。

あんな暴言を吐くようにはまるで見えない。


「健太くん怒ってる?
ゴメンねこの間。本当はあの彼女と別れたくなかったの?
だったら本当にゴメンね。」

「いや、別れたかったよ。
別れてほっとしてるし。
でも怒ってはいるよ。あんな言い方されたらな。」

「そっか…」
< 39 / 68 >

この作品をシェア

pagetop