愛しきキミヘ
希美に名前をだされるまで、巧の事を忘れていた。

報告しなければ。

彼女だけは巧が好きでも譲れないと。

親友の好きな女を取らないとか言っておきながら。



「もしもし、巧。
話終わったんだ。」

「そうか。
ちゃんと話せたか?」

「話せたよ。
巧が後押ししてくれたからだよ。
ありがとな。」

「いいよ別に。
でもちゃんと報告しにこいよ。」

「わかってるよ。」

「あと、おごれよ。」

「わかってるよ。」


希美は多分課長の所へ。

俺は巧の所へ向かった。
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