愛しきキミヘ
「希美を傷付けない自信なんてないだろ。
そんな奴に、希美を会わせたくない。」

「傷付けたりなんてしないですよ。
彼女も連絡をくれると約束してくれました。」


「それはわからないな。
俺は希美を傷付けない自信があるから一緒にいるんだ。」

「妹としてですか?
女としてですか?
俺は彼女を女として、傷付けたくないです。」


「そうか。
俺に告白されても困るよ。」

課長は笑って歩きだした。


そして真剣な顔をして、

「お前に希美はやらない。」

そう言い残して言った。
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