愛しきキミヘ
課長はすぐに会社に入って行った。



「毎日彼女に送ってもらってるんですね。
可愛い彼女。」

あの女の人が俺に近寄ってきて話す。


「…違うよ。」

俺は言いかけそうになった。

あいつは俺を見張るために送ってるだけだと。

「まっ、人は色々ありますからね。
それじゃあ。」


あの女の人は笑顔を見せて、去って行った。



「待って!」

俺はいつの間にか、追い掛けて腕を掴んでいた。

「君は、課長の彼女ですか?」

「違いますよ。」


「なら、今度2人で会えないかな?」

「いいですよ。」

思った以上の即答に逆に固まってしまった。
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