愛しきキミヘ
「あの…えっと、じゃあ連絡先教えて下さい。」

「はい。」


女の人と連絡先を交換するのなんて、久しぶりでちょっと嬉しかった。


「私はいつでも平気ですから。
良いときに連絡下さい。健太さん。」

「あぁ。連絡します。希美さん。」


ぎこちないやり取りが新鮮だった。

仕事以外で女の人と話すのすら久しぶりだった俺は緊張していた。


そして課長の妹みたいな存在になっている事に怒りを感じていた。

あんなに雰囲気のいい子を。


希美さんの言う、色々あるっていうのは自分自身の事も指していたのかもしれない。

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