マリン【短編】完結
そして、放課後…。
挨拶を終えると、新田はさっそくあたしの手をとり、
教室から出た。
「ちょ、なんで手を繋ぐの!」
ぶんぶんと、手を振りほどこうとするが
新田は構わず歩いた。
「さー、マリン、デートだよ!」
そう言うと、新田は早々と駅まで歩きだした。
仕方ないと、諦めたあたしは
新田の後を渋々ついていった。
「次はー、○○、○○です」
車内に響くアナウンスを聞き
新田はとまった駅で降りた
「どこ行くの?」
行き先も知らないままでは
なんだか不安だ。
そんなあたしの気も知らずに
新田はさっさと足を進めた。