天悪
「確か・・・このあたりに・・・」
木々を避け奥へ奥へと入っていく
「ぅ・・・」
声が聞こえる
「ぉ そこか」
大きな木下に不気味な生い茂った森に相応しくない真っ白で輝く天使の羽がそこにはあった
「・・・おい」
俺は声をかけるがどうやら聞こえていないらしい 返事がない
「おい、大丈夫かっての!」
近寄り目線を合わす
「ぅ・・・ぁ・・・殺さないで・・・」
俺を悪魔とやっと認識したのか怯え始めた
俺はため息をつき言う
「なぁ おい 落ち着けよ 別に殺しやしねぇっての ただなんか落ちたのが見えたから見に来ただけだよ」
天使は怯えたまま何も話さない
「・・・大丈夫だってば」
俺は優しく天使の頭を撫でる
「・・・っ」
何かに痛がる天子
見ると羽が片方折れている
「おい、折れてんじゃねーか」